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六地蔵駅
 京都府宇治市にある駅。JR奈良線・京阪宇治線との乗り換え駅である。東西線のみ駅所在地が宇治市にある。宇治市に位置していながら、JRと地下鉄の乗り換えは非常に便利である一方で、京阪六地蔵駅はやや遠い位置にあるので、乗り換えの際には注意が必要である。東西線の駅構造は、ほかの終端駅と同様、太秦天神川方にシーサスポイントを配置したシンプルな構造である。

 六地蔵という名称の由来は、852(仁寿2)年に参議・小野篁が桜の大木を用いて六体の地蔵菩薩像を掘ったことが起源とされる。篁は地蔵菩薩像を大善寺(現在の京都市伏見区)に祀った。時は流れて平安時代後期、後白河天皇の勅命により、平清盛が疫病退散のため保元年間(1156~1159年)に西光に命じて街道口6カ所にそれぞれ六角堂を建て、六体の地蔵菩薩像を一体ずつ分置した。分置された場所は以下の六ケ所である。

・奈良街道、伏見 大善寺
・大坂街道、鳥羽 浄禅寺
・丹波街道、桂 地蔵寺
・周山街道、常盤 源光寺
・鞍馬街道、賀茂 深泥池畔 → 現在は 上善寺
・東海道、山科 徳林庵

 これらをまとめて「京都六地蔵」と称される。室町時代に庶民の間に民間信仰が広まると、京都の街道口に設けられた六地蔵を巡拝して家内安全や無病息災を祈願する「六地蔵巡り」がはじまったとされ、現在でもその面影を残している。

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