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西大路御池駅

 

 京都の南北を結ぶ大動脈である、西大路通と、京都の東西を結ぶ御池通の交点に位置する駅。西大路通は京都市の最西端…のように思われるが、実はこれは誤り。一部を除いて16世紀末に豊臣秀吉が建築した御土居の外側に位置する「洛外」となるため、ある意味では京都ではない。もともとこのあたりは湿地帯であったため、早くから荒廃したという。慶滋保胤(933?-1002)「池亭記」によると、この周辺の有様を次のように記している。

 

予二十餘年以來,歷見東西二京。西京人家漸稀,殆幾幽墟矣。人者有去無來,屋者有壞無造。

 

其無處移徙,無憚賤貧者是居。或樂幽隱亡命,當入山歸田者不去。若自蓄財貨,有心奔營者,雖一日不得住之。

 

往年有一東閣,華堂朱戶,竹樹泉石,誠是象外之勝地也。主人有事左轉,屋舍有火自燒,其門客之居近地者數十家,相率而去。

 

其後主人雖歸,而不重修。子孫雖多,而不永住。荊棘鏁門,狐狸安穴。夫如此者,天之亡西京,非人之罪明也。

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